飛騨を代表する漬物のひとつです。白菜、赤かぶら、野沢菜、唐辛子をスライスして、赤穂の天塩で漬け込んだ、旨味のあるさっぱりとしたおいしい漬け物です。ご飯の箸休め、お酒のあてにぴったりです。

乳酸菌の発酵の力でほんのり酸っぱいのが特徴的。時間が経つと更にコクが出て、漬物ステーキや味噌煮の最高の具材になります。

製造しているのは、道の駅明宝と同じせせらぎ街道上にある若宮食品（株）さんです。

昔から雪深い飛騨地方では漬物は貴重な保存食でした。鉄板で切漬けを炒めて食べる漬物ステーキは飛騨名物として家庭や居酒屋などで大人気のメニューです。切漬けの塩加減と卵のやさしい味がマッチしてなんとも美味しい食べ方です。

〈漬物ステーキの作り方〉

①切漬を袋から出して、余分な水気を出しておきます。

②漬物をごま油かバターで炒めます。

③溶き卵をかけまわし、かけ混ぜずに卵を半熟に焼きます。

④隠し味にしょうゆか味噌を少々を入れます。（漬物に塩味がついてますので味を見ながら足してください）

⑤お好みで一味、七味、鰹節、ゴマなどをかけて完成です！

昔、雪深く贅沢なものが手に入らない郡上において『味噌煮』が生まれました。地元民は基本的にこの味噌煮が最高峰のおかずという認識なのです！美味しいのですが見栄えが良くないので公にしても受けが悪いかもしれませんが、本当のご当地グルメとして紹介するなら、鶏ちゃんではなく本来この味噌煮が紹介されなくてはいけません。

味噌煮の作り方はいたって簡単。煮干しを水に入れて沸かし、郡上の地味噌を加えた鍋に、漬物の他、好きな具材を入れて煮込むだけ。

ダシ、味噌、食材の旨味が一体となります。煮干しと発酵食品や様々な食材を煮込むので旨味が掛け合わされ、アミノ酸の量が天文学的数値！？地元民は口をそろえて言います「ご飯がどんだけでも進むで困るんやで♪」

一年中食べるので具材は季節の野菜などを入れます。春はふきのとうやアサツキ、夏はナスやキュウリ、秋は里芋やきのこ、冬はネギ・ダイコン・白菜など。

各家庭でも異なりますが、豆腐、油揚げ、こんにゃくなどは割と一般的だそう。現在ではお肉や魚などを入れる家庭もあります。後半に生卵を入れて混ぜて味噌をしみ込ませてご飯に載せて〆る人もいるようです。

当店スタッフの家ではシーチキンがマストになっています。シーチキンの旨味が鍋の味を一層濃くします。他はだいたい冷蔵庫にあった残りものです。家で余りがちなソーメンや冷凍焼けしたお肉、野菜くず、一日たった刺身なども美味しくなります。ソーメンは別の鍋でお湯で煮たものを入れます。麺物は家族で取り合いになるほど美味しいです。

郡上の素晴らしき『味噌煮』。一度はやって損はありませんよ☆